大きくて太い方の白蛇に血痕が付いていた
我が家には3匹の蛇がいる。その中でも、とりわけ大きくて存在感があるのがボールパイソン。名前はモニカ。
白い身体に青い目を持つ非常に美しい姿をしてて、私が蛇を飼育する前からずっと憧れていた蛇。
↓読まなくても良いうんちく
メラニンが欠乏して目が赤く見えるアルビノとは違って、モニカは色素自体が減少して皮膚が白化するリューシスティックに当たる。有名なホワイトタイガーもこのリューシスティックに該当する。略してリューシ。モニカのように青い目を持つ個体は、主にブルーアイリューシと呼ばれる。黒目の個体はブラックアイリューシと呼ばれる。
そのため、身体に汚れが付着するとやたらと目立つ……排泄後、そんなに目が良くないのかなぜか自分の💩に突っ込んでしまって美しい顔や身体に茶色い染みが付着していることが時々ある。綺麗な顔して結構抜けてるモニカ様もかわいくて素敵だと思う。そんな時は桶にぬるま湯を溜めて身体を擦ってやるとすぐ取れる。顔についちゃってるときはそーっと指で優しく擦ると、1秒くらいは耐えてくれるのでストレスになりすぎない程度に繰り返す。これで元の美しい姿に戻る。
今日はテレワークだったので、終業後、いつものように蛇マンションを眺めていた。疲れた身体でだらっと椅子に座りながら蛇をぼーっと見ていると穏やかな優しい気持ちになる。
いつもは隠れ家の中でじっととぐろを巻いているモニカが、今日は珍しく動いていた。長い身体をぐーっと伸ばしてケージ内を探索する蛇の姿はやっぱり迫力がある。これぞ蛇飼育の醍醐味……と思っていると、モニカの胴体の側面に赤茶色の染みが少しだけ付いているのが見えた。
ケージを覗いても特に排泄している様子は見受けられない。もう少し注意深く観察すると、尻尾にも赤茶色がべったりと付いていた。
どこかに引っ掛けて怪我でもしていたら大変、急いでケージからモニカを取り出して全身をチェックする。それでも出血しているような箇所は見られない……様子も元気そうで、重たい身体を安定させるべく私の身体に巻き付いてきた。
傷はないようだったので一安心。じゃあ何の汚れだろうこれ……と思いながら首にモニカを引っ掛けて桶にぬるま湯を溜めつつ思い当たる節がないか考えていた。
モニカの身体を湯につけて汚れを擦っていると、思い出した。多分これ、昨夜与えたラットの血だ……!!
私が蛇たちに餌として与えている冷凍ラットは、解凍後に鼻先から血が出ることがよくある。
警戒心が強くてナイーブなモニカは、私がラットをピンセットで摘まんで差し出しても食べないので基本的に置き餌。そのため、昨夜もいつも通り隠れ家の前にラットをそっと置いてから眠った。
翌朝見てみると、今回は気分じゃなかったらしく食べられもせず放置されていたラットがわびしく横たわっていた。処分後、ペットシーツにはラットの血が付着していた。
おそらく、昨夜モニカは隠れ家から出て夜中にケージをうろついていたんだと思う。その間に、まだ血が乾ききる前のラットの鼻先に触れてしまって身体が汚れてしまったんだ。
なんともなくて良かったです、本当。
(ぬるま湯に漬けられたモニカ。でかくなったなあお前……)
(綺麗になって無事ケージに戻されたモニカ。今度はスルーせずちゃんと食べてね)